残弾1

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「『絶対に殺せる』っていうのはな、『殺すまで撃てる』ってことなんだ」 「……1発なんだろ? 外したらおしまいだろうが」 「いや、違う」 ジャックは自身に満ちている。 どこから来るんだ、その自信…… しかし、ジャックの顔は「私をからかって反応を楽しもう」という様には不思議と見えなかった。 「外しても、やり直せるのさ」 その心は?と私は顔で問いかける。 「この銃を持つと『仇の頭を撃つまで時間が巻き戻り続ける』のさ。弾を外した次の瞬間には発砲する前に戻ってる。手元の銃は『残弾1』だ」 「……馬鹿じゃん」 そのままの感情を口に出した。 オカルトかよ。と私は心底呆れ返った。 正直、残念に思った節もある。 結局インチキアイテムを売りつける算段なのだ。 ……それにしても。ジャックは私を舐めすぎている。 今時、子供でも引っかからない。 「幸せになる100万円の壺」が「絶対に殺せる拳銃」に変わっただけだ。 「お前のペラペラな脳ミソじゃ分からんか」 ジャックはウザいセリフを吐くと、神妙な顔で続けた。
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