残弾1

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「……アンタ、これ使ったのか?」 少し気になり、ジャックに尋ねる。 「ああ。じゃなきゃ仕組みを知らないだろ? 偶然拾ってな。1発かよと思ったが、使ってみたら驚き。残弾なんてどうでもいい便利な銃だったよ」 ジャックはチャラけた様子で言う。 心底、馬鹿馬鹿しいと思った。少しでも本気にした自分に腹がたつ。 「……もう飽きたよ、ジャック。そのおもちゃで私を撃ってみろよ。巻き戻るんだろ?」 「俺はもういい。どうせなら必要な奴に渡そうと思ってな」 私はため息が出た。 「こんなインチキして楽しいか?」 「俺を信じろ」 ジャックは真面目な顔でそう言った。 「……分かった、騙されてやる。あとで覚えとけよ」 私は拳銃をひったくるとバーを後にした。
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