残弾1

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私の『仇』ジャック。 奴は私が引き金を引くのを待っている。 「おい!この銃って撃ち終わったら弾が1つ補充されるのか?」 私は尋ねる。 「知るか!! 早く撃て!!」 ジャックが本当に誰かを撃ったなら、知らないわけがない。 残弾は既に0から1へ補充されているのだから。 「……撃ってないのか?アンタ」 「使ったさ、聞いてなかったのか? その時に仕組みを知ったんだ」 「……」 「お前はもう、俺を撃つしかない。復讐するんだろ? 来いよ!」 ジャック。 いつまでも癪に障る奴…… 私を捨てたサイテー男。 いつまでもアンタの思い通りになると思うなよ。 私は考えを巡らせる。 そして…… 「ああ…ロシアンか」 咄嗟の閃きだった。 私は奴に銃口を向けるとシリンダーをずらした。 そして確実に奴の頭めがけて引き金を引いた。 虚しい音が鳴り、私の手から銃が離れた。
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