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私の『仇』ジャック。
奴は私が引き金を引くのを待っている。
「おい!この銃って撃ち終わったら弾が1つ補充されるのか?」
私は尋ねる。
「知るか!! 早く撃て!!」
ジャックが本当に誰かを撃ったなら、知らないわけがない。
残弾は既に0から1へ補充されているのだから。
「……撃ってないのか?アンタ」
「使ったさ、聞いてなかったのか? その時に仕組みを知ったんだ」
「……」
「お前はもう、俺を撃つしかない。復讐するんだろ? 来いよ!」
ジャック。
いつまでも癪に障る奴……
私を捨てたサイテー男。
いつまでもアンタの思い通りになると思うなよ。
私は考えを巡らせる。
そして……
「ああ…ロシアンか」
咄嗟の閃きだった。
私は奴に銃口を向けるとシリンダーをずらした。
そして確実に奴の頭めがけて引き金を引いた。
虚しい音が鳴り、私の手から銃が離れた。
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