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【明日11時に駅前待ち合わせでいい?お昼はこの間言ってたイタリアンを予約したよ】
付き合って1ヶ月の記念日がちょうど日曜日だなんて最高だ。
僕はニヤニヤとしながら彼女にメールを送った。
すぐに彼女から返事が来る。
【ふざけてんの?もう二度と連絡してこないで。】
え?
何度見てもそれは彼女からの返信のようだが…。
3日前にメールした時はハートマークを3つもつけて「早く会いたいね」と言ってくれたのに。
慌てて彼女に電話をかける。
『わたし、ガクと話すことはもう何もないんだけど!』
「ちょっと待ってよ、僕何かした?」
『はぁ!?とぼけないで!!』
「ちゃんと説明してくれないきゃわかんないよ。」
『昨日、他の女の子と手をつないで歩いてたでしょ!?』
「えぇ?」
『わざわざわたしの大学に2人で来て、どういうつもり!?見せつけなくてもいいでしょう?別れたいなら別れたいってそう言えばいいじゃない!!』
「いや、違うんだ。良く聞いて、」
『もうわたしに関わらないで!!』
彼女の絶叫とともに電話が切られた。
まただ。
あいつのせいだ。
リキのせいだ。
僕の幸せはいつもリキに邪魔される。
でも仕方がない。
リキの幸せはいつも僕が横取りしてしまっていたんだから。
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