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「はぁ…はぁ…。」 リキが立ち上がって袖でゴシゴシと顔を拭う。 「ガク…」 涙交じりの声で呼ばれた僕は痛む腕で床を押し体を起こし、立ち上がる。 そしてガタガタと震えるリキの身体を抱きしめる。 「リキ、大好きだよ。」 「ガク…」 リキの震えがおさまってから少し待って、僕は手を離す。 リキはいつもの無表情に戻っている。 リキは何もなかったかのように洗濯物を拾った。 「ガク、また遊びに来いよ。」 「うん。」 僕はリキの部屋を出る。 僕たちのやり場のない悲しみがリキの部屋に閉じ込められる。 空が眩しい。
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