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「凌は優しいね。でも、ダメだよ、女の子にこういうことしちゃうのは」
私は、必死に平常心を取りつくろって、凌を引きはがした。
「私、もう少しでいなくなるんだよ。凌がひとりで生きていけるようにしてって、おばさんにも頼まれてるんだからね。甘えすぎるのは、ダメ」
動揺しないようにと、自分に言い聞かせる。
ただの幼なじみには、ドキドキなんてしないんだから。
「琴香、俺は」
「ね、今の時間ならあまり人もいないし、一緒に外に出てみない?」
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