ニセモノ彼氏と一週間。

３日目＊同じ部屋に帰りたい。

「そ、そう、パパとママが、少し料理するだけで、すっごい褒めてくれるんだよね」

「あー、なんか分かる。普段やらないと、いい子扱いしてくれるよね」

「ね。あはは……」

危なかった。

自分で言うけど、結構上手くごまかせた方だと思う。

頭にまでドキドキと響いてくる脈拍の速さを、隠しながら笑う。

ふう、と一息ついて、今日の放課後のことを考える。

帰ったら、まずはコインランドリーに行きたいな。

基本の家具は揃っているマンションだけど、洗濯機はないから。

凌の下着まで私が洗うのは、どうなんだろうとも思うけど、本人は気にしないと言っていたし。

私も、姉弟みたいに育ってきて、今さら気にしないし。

というか、凌は洗濯出来ないだろうし。

私が隣で教えられる状況ならいいんだけど、ふたりで外に出るのは禁じられている。