3日目*同じ部屋に帰りたい。

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パチッと目が合って、息をのむ。 手をあげようとした、その時。 視線はすぐにそらされて、何事もなかったかのように撮影は続行した。 ……うん、それはそうだ。 だって、仕事中だしね。 私こそ、邪魔はしたくないなんて思っておきながら、知り合いぶって手を振るところだった。 危ない、危ない。 「……」 私は、無言でその場から抜けようとする。 「えっ、琴香、どうしたの?」 「私、そろそろ帰らないと」 「もったいなーい!」 「みのりは、気にしないで楽しんできて。ごめんね」
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