3日目*同じ部屋に帰りたい。

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「じゃあ、お先に」 「うん、明日、学校で」 綾瀬くんは軽く手を挙げて見送ってくれて、私はまた元来た道を戻ることにした。 洗濯物を取り出す時も、見ないように反対方向に顔を向けてくれたり、サラッと気遣いをしてくれて、いい人だったな。 実際、下着もあったから、本当に助かった。 こういうところが、モテてるんだろうな。 来た時よりも薄暗くなった空を見ながら、帰路を急ぐ。 マンションに帰ったら、ご飯を作ろう。 凌は……きっと、まだ帰ってないよね。 疲れて帰るだろうし、すぐ入れるように、お風呂も準備しないと。
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