3日目*同じ部屋に帰りたい。

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まさか、好きな人もいないのに、こんなセリフを言うことになるとは。 しかも、幼なじみ相手に。 というか、結婚したとしても、これを言うことは絶対にないと思う。 こんな非現実的な言葉を、最初にこれを言い始めたのは、一体誰なんだろう。 わざわざ私の目線に合わせて屈む凌を、ムッと見つめる。 しっかりと聞こうとしてるのが、よく分かる。 「もう……」と呟いて、腹を(くく)る。 すうっと吸い込んで、肺にいっぱいの空気を溜め込んだ。 「……ご、ごはんにする? おふろに……する? そ……そ、それとも、……わたし?」
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