3日目*同じ部屋に帰りたい。

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恥ずかしすぎて、顔だけ真夏以上の熱さ。 「い、言ったよ、ほら早くお風呂──」 「琴香にするー」 「!!」 どさっと、タオルや着替えが落ちる音と同時に、凌がバカなことを言いながら、正面から抱きついてきた。 「ま、間違ってる! 相手役の名前は、愛梨でしょ! 琴香は私!」 「琴香って、ちょうど抱きつきやすい身長だよね」 「だから朝も抱きついたの? もう、いいから、早くお風呂に行って!」 「ええー」 「えー、とか言わない!」 無理やり引き剥がして、両手で体をグイグイと押す。 凌は、のろのろとお風呂場に向かった。 び、びっくりした。 ……あとで、台本読んでおこう。 あの三択、本当に愛梨って言うのかな。 今みたいに、愛梨役の女優さんに抱きつくのかな。 ……なんか嫌だな。
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