3日目*同じ部屋に帰りたい。

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「おいしいー……」 はあ、と深く息をつきながら、凌が呟く。 その笑顔に、見ているこちらまで嬉しくなる。 作ってよかった。 「そうだ、琴香、今日撮影見に来てたよね?」 「!! ……ごめん」 「え? なんでごめん?」 「邪魔しようとか思ったんじゃないんだけど、やっぱり迷惑だったよね? ただでさえ、この同居も、幼なじみだってことも、バレたらいけないのに」 せっかく凌が、実家にいる時から細心の注意を払って、外で一緒にいるところを見られないようにって、頑張っていたのに。 今日のことは、軽率な行動だったと自覚している。
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