4日目*秘密の終わり。

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* 今日も、遠くの高校に通う私が、先に部屋を出る。 「じゃあ、先に行くね。いってきます」 「待って、琴香。これ、忘れ物。リビングにあった」 「あっ、ごめん、ありがとう」 扉を開けた玄関先で、凌がペンポーチを手渡してくれる。 短くお礼を言って、誰かに見られる前にと、扉を閉めようとした、……その時。 「あれ? 君嶋も、ここのマンション?」 「!!」 昨日、見たばかりの顔が、そこにいた。 「あ、綾瀬くん……!?」
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