4日目*秘密の終わり。

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* 「琴香、どうしたの?」 教室に入って、みのりに出会い、開口一番がこの言葉だった。 「おはよう、みのり。何が?」 「何がじゃないよー。綾瀬くんと一緒に学校来たじゃん」 「あ、見てたんだ?」 「たまたま、窓見てたの」 みのりが指差す窓に、目を向ける。 自分の席に移動して、かばんを置いた。 私のあとをついてきて、机の目の前にいるみのりは、興奮したようにずっと「ねえねえ!」と、問い質してくる。 「綾瀬くん、私と同じマンションに住んでるんだって。家を出たとき、偶然会って。それで、なりゆきで一緒に登校しただけだよ」 「えっ、そうなの? なーんだ」
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