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本当に、大きい子どもみたい。
「早く帰ってくるって、約束したのに。琴香に、嘘ついた。ごめん」
「もう、何言ってるの? お仕事のほうが大事でしょ。私は、気にしてないから」
「俺は、気にする。琴香のほうが、大事だから」
苦しい、のは。
凌が、またぎゅうっと強く抱きしめたから。
顔が熱いのは、凌自身が熱いから。
きっと、そう。
だから、この気持ちを思い出してはいけない。
凌を、ただの幼なじみだと思わなくちゃいけない。
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