1日目*同棲生活(仮)は前途多難。

5/18
前へ
/180ページ
次へ
「よし、まずは荷物の整理しよっか」 気合いを入れるためにこぶしをグッと握って、玄関先からリビングに戻る。 凌はこくんとうなずいて、後をついてきた。 一週間だけだということもあり、荷物は最小限。 凌の事務所の人が、家具は最初から備え付けのマンションを選んでいたから、お互いの親たちに引越しの手伝いをしてもらうのも断った。 もし、持ってきたもので何かが足りていなかったとしても、家にはすぐ帰れる距離でもあるし。 「琴香の荷物、こっちの部屋に運ぶよ」 「ありがとう」 このマンションの部屋は、リビングと、個室がふたつ。 同居と言われてとても戸惑ったけど、決め手になったのは、ちゃんとお互いのプライベートルームがあるということだった。
/180ページ

最初のコメントを投稿しよう!

214人が本棚に入れています
本棚に追加