1日目*同棲生活(仮)は前途多難。

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自分のプライベートルームを出て、再びリビングへ。 凌は自分の荷解きをせず、備え付けのふたりがけソファーに座ってドラマの台本を開いていた。 そういえば、ちょっと忘れかけていたけど、このマンションは凌のドラマ出演のためなんだった。 邪魔しないようにしよう。わたしは、一週間後には出て行くんだし。 「お腹空かない? お昼買ってくるけど、何がいい? 凌は台本読んでていいよ」 「あ、そっか、そんな時間かぁ。うーん……」 私を見て考える素振りを見せた凌は、一度台本に目を落とす。 次に、「あ」と、何かを思いついたように声を漏らした。 そして、台本を指差して笑った。 「一緒に作ろう」
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