1日目*同棲生活(仮)は前途多難。

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カルボナーラのパスタを、フォークにクルクルと巻き付ける。 卵は半熟が理想的ではあったけれど、もたついたために、火が通り過ぎてしまってボソボソに。 あれ? でも、これはこれでおいしいな。 「うわ、うまい……」 凌が、驚いたように呟く。 「ね。時間かけた分、おいしくできたよね」 「てか、久しぶりの琴香の料理、おいしい」 「私だけじゃないよ。凌も作ったでしょ」 少し物足りなさを感じて、粉チーズをパラパラと追加。 テーブルを挟んで、目の前で食事をする凌に、妙な懐かしさを感じた。 「確かに、久しぶりだよね。凌と一緒に、ご飯食べるの」 中学の時まで、お互いの家をよく行き来していて、どちらかの親が帰ってくるまでは一緒にいた。
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