2日目*初めての恋は君のもの。

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クッキーは昔から一番作り続けてきたお菓子。 文量は、もはや量る必要もない。 薄力粉、バター、砂糖。 たったこれだけ。 本当はバニラオイルもあったほうが香りは良くなるけれど、それは今度でいいや。 自宅には常備してあるものでも、このマンション暮らしでは用意がない。 キッチンに材料を用意して、ボウルにバターを入れる。 リビングに見える凌は、ソファーに小さく縮こまって座り、台本を開いてブツブツと呟き始めた。 見つめる瞳は、真剣そのもの。 頑張ってるんだな。 その姿を目の前で見ることができて、嬉しい。
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