2日目*初めての恋は君のもの。

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邪魔をしないように、凌の方に体を乗り出す。 遠くに置きすぎたなぁ。 オーブンから、甘い香りが漂ってくる。 もう少しで焼き上がりかな。 「んー、なんか、いいにおいがする」 さすが、クッキーをリクエストした張本人。 耳はお留守でも、鼻は機能していたらしい。 顔を上げて、台本から目を離す。 だけど、凌が見たのはキッチンじゃなくて、 「わあ!? 琴香、そこでなにしてんの!?」 ソファーの上で、凌の方に体を乗り出して、さらには膝に手を載せて、紅茶のカップに手を伸ばす私。
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