2日目*初めての恋は君のもの。

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手にミトンをつけて、オーブンを開ける。 熱い蒸気と共に、フワッといい香り。 クッキーのふちに綺麗に色がついている。 熱いままさわると、やわらかくて形がすぐに崩れてしまうから、少し冷ます。 凌を見ると、カップに口を付けた後、眉を寄せて舌を出していた。 「紅茶入れ直そうか? それ、すごく苦いでしょ」 「ううん、いい。せっかく琴香が入れてくれたのに、もったいないから」 「せっかくっていうか、お湯にティーバッグ入れただけだけどね」
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