2日目*初めての恋は君のもの。

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* 凌は、幼い頃から女の子にモテていた。 正確な年齢は覚えていないけど、保育園児の時点で、周りを女子が囲んでいたことは記憶にある。 子どもの頃に誰かを好きになる理由なんて、単純なものだった。 顔が良くて、足が速い。 大体は、こんなもの。 凌と一緒に写った昔のアルバムを見返しても、四歳か五歳くらいですでに顔が整っていた。 家が隣同士、親も仲がいい。 そんな環境下で育った私は、他の女の子から「ズルい」「琴香ちゃんばっかり、なんで?」と、常に言われていた。 凌本人は、相変わらずボーッとしていたけれど、幼くても女子はすでにその頃から女子だったから。
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