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「琴香、大丈夫?」
「……え?」
「お湯、沸きすぎてるよ」
「わあ!?」
ソファーにいたはずの凌が、いつの間にか私のいるキッチンに移動していた。
指をさした先にあるのは、火にかけたケトル。
沸騰してどれくらい時間が経ったのか、ボコボコと激しい音を立てている。
そうだ、凌にクッキーを口に突っ込まれて動揺して、
お茶を入れなおすと言って、逃げたあとにお湯を沸かして、過去の記憶にトリップしてしまっていたんだった。
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