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体育座りのまま、熱いカップにフーフーと息を吹きかけている姿に、一瞬目をやる。
凌の彼女になった女の子が、凌の家に入っていくところを、何度も見たことがあるけど、家の中でふたりで何をしてたんだろう。
当時は、まだ今よりも子どもだったわけだし、大したことはしていないと思うけど。
こんな風に、並んでお茶を飲んだりとかしたのかな。
……凌って、お茶とか入れられるのかな。
あ、女の子の方が入れ方知ってるか。
なんだろう。
その姿を想像すると、妙にモヤっとする。
「私ね」
「うん?」
「昔、凌のことが好きだったことがあるの」
「!?」
凌がカップに口をつけたばかりの凌が、ブフッとお茶を吹いた。
「えっ、びっくりした。熱かったの?」
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