4日目*秘密の終わり。

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綾瀬くんにもあいさつをして、そのまま帰ろうと思い、横をすり抜ける。 「君嶋」 「なに?」 呼び止められて、振り向く。 「どうせ同じ場所に行くんだし、帰りも一緒に行かない?」 ピタッと止まる。 なんで? 率直に浮かんだのは、この疑問。 「……私と?」 「そう」 「あ、でも、私、買い物してから帰るんだけど……」 「邪魔じゃなかったら、付き合ってもいい? 荷物持ちするよ」 「えっ、そんな……」 今断ると、綾瀬くんの言い方的に、邪魔だと言っているように聞こえそう。 朝は一緒に来たんだし、断るのもおかしいのかな。 綾瀬くんと一緒にマンションに帰って、またうっかり部屋の中を見られたとしても、凌はまだ帰ってないはずだから、存在がバレることはないだろうし。 それに綾瀬くんは、一緒に歩いても特に気まずくなる人でもないし。 それなら……まあ、いっか。 「……うん、分かった。行こう」 「ありがと」 「でも、荷物は持たなくていいからね」 「遠慮しなくていいのに」
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