第1章

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  水城が行為の最中意識を飛ばし、朝目が覚めると体はすでに清められた状態だった。隣で眠る荒木がそうしてくれたのは一目瞭然で、水城は彼を起こさないようにベッドを抜け出してシャワーを浴びた。   さっぱりしたあとはキッチンで軽食を作り、コーヒーを淹れながら荒木の目覚めを待った。   「おはよ、安芸」   「おはよう、朝ごはんどうする?」   「作ってくれたの? 食べたい。腹減った」   サンドウィッチや目玉焼きをテーブルに並べると荒木は嬉しそうに食べ始めた。   「うまいよ」   「よかった」   「また飯作って」   「いつでも作りに来てあげる」   皿をシンクに持ってきた荒木が水城の頭をわしゃわしゃと撫でた。   「安芸はかわいいね」   「そんなこと、ない」   笑ってごまかす荒木の袖を引き、今度は夕食を作りたいと告げて抱きついた。ぎゅっとしてくれるのがただ嬉しかった。   満足げに笑う水城をみて荒木はまた「やっぱりかわいい」と言った。
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