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水城が行為の最中意識を飛ばし、朝目が覚めると体はすでに清められた状態だった。隣で眠る荒木がそうしてくれたのは一目瞭然で、水城は彼を起こさないようにベッドを抜け出してシャワーを浴びた。
さっぱりしたあとはキッチンで軽食を作り、コーヒーを淹れながら荒木の目覚めを待った。
「おはよ、安芸」
「おはよう、朝ごはんどうする?」
「作ってくれたの? 食べたい。腹減った」
サンドウィッチや目玉焼きをテーブルに並べると荒木は嬉しそうに食べ始めた。
「うまいよ」
「よかった」
「また飯作って」
「いつでも作りに来てあげる」
皿をシンクに持ってきた荒木が水城の頭をわしゃわしゃと撫でた。
「安芸はかわいいね」
「そんなこと、ない」
笑ってごまかす荒木の袖を引き、今度は夕食を作りたいと告げて抱きついた。ぎゅっとしてくれるのがただ嬉しかった。
満足げに笑う水城をみて荒木はまた「やっぱりかわいい」と言った。
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