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コインロッカーを利用する女性たち。
私が取材をした女性たちの口から【コイン・ロッカー】を使うという言葉を何度も聞いたことが印象的です。
スマホをコインロッカーに入れておくという女性は結構多いのです。
・深夜、仕事を終えたあと、仕事の最寄り駅のコインロッカーにスマホを入れて帰宅する。
・住まいの駅のコインロッカーに入れておく。
・彼氏の家の最寄り駅のコインロッカーに入れておく。
など、一見不思議なようですが、依存したくない、チェックしたくない、でもやめられないという場合、コインロッカーは使えるようです。
ですが、場所によりますが400円からするロッカーを利用するのですから、金銭的に余裕があるのでしょうか。
他にも、
「お菓子をどさっと買う。そのまま家に持って帰ると全部食べちゃうから。ロッカーに入れておく。ちょっとずつ取り出して帰る」
という女性もいました。
私は疑問に思い、
「では、その都度買えばいいのではないですか?」
と訊きます。
「それじゃダメなんですよ。いったん、私のものにしないと不安なんです。好きなお菓子が売り切れてたら嫌だし、自分で買っておかないと不安なんです」
なるほど。
納得しました。
それを毎日開けたり閉めたりするのですから、やはり一日に400円程度かかるというわけです。
でも、この彼女は不思議なことを言います。
「コインロッカーのアナログな鍵を持ってると、なんか嬉しいんです。なんでしょうね」
鍵を閉めてあるコインロッカーのなかは、彼女にとって小さな楽園なのでしょうか。
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