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おじさんの独り言:「俺は誰?・・この顔は俺じゃない!・・いや、私のようだが・・年をとり過ぎている! まさか?・・と言うことは今まで話していた青年は誰だ!・・亮?・・そんな馬鹿な! でもどこかに面影が有る・・ 」
おじさんは、自分が誰かを考えながら無意識に売店の新聞を買い求めていた。
売店の店員は、おじさんに向かって大声で叫んだ。
「お客さん! お釣りだよ! こんなにたくさんもらう訳にはいかないよ!・・ お客さんお釣りだよ!」って・・
おじさんは、急いで新聞の日付を確認した。
「令和12年6月10日」と印刷されてある。
おじさん:「と言うことは、私はあれから10年もの間、ここで雨宿りをしてたってことなんだ」
売店のご主人「旦那・・あんたお釣り貰うの忘れてるよ!」
おじさん:「忘れてなんかいないよ、息子から頼まれたんだ・・コーラ2本貰えるかな・・」
大悟:「亮! 待たせたな・・売店混んでやがってさ・・はいこれ、コーラ」
亮:「有難うパパ、この雨って・・まだやみそうもないね?」
大悟:「でも、やまない雨は無いって言うらしいぞ」
亮:「パパが、ジュース買いに行ってる間、ここに来たおじさんも、同じこと言ってたな・・」
大悟:「言ってたな・・って、亮?・・ そのおじさんは何て言ってたの?」
亮:「明けない夜は無いって言ってた!」
大悟:「亮・・お前、幾つになった?」
亮:「えっ、パパ知らないんだ⁉・・僕、今年で15歳になったんだ!」
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