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*  手術中のランプの消灯に、いち早く反応したのは美玖のお父さんだった。扉が開き、医者の後ろから看護師がベッドを押して出てくる。  全員がベッドに駆け寄った。美玖がそこに、静かに眠っていた。酸素マスクと、大量の点滴。顔面を横切る大きな傷跡に、いつもよりも青く、白い肌。一目見ただけで、胸が握り潰されそうなほど痛々しい姿だ。  全員が一斉に声をかけた。僕も名前を大声で呼んだ。誰一人として、美玖からの返事は貰えない。目蓋は閉じられたまま、僅かに胸を上下に動かしている。  だけど、生きていた。  応答が無くとも、その事実が嬉しかった。今更になって美玖が事故に遭ったこと、手術が無事に終えたことを、認識できて、涙が出た。  何の感情故かは分からない。後悔か、罪悪感か、不安か、恐怖か、はたまたそれ以外か。ただ、疲労にも似た安心感がドッと全身を巡り、長い溜息を吐いた。
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