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それでも二年半付き合って、互いの将来を考え始めた頃の出来事だったからショックだった。
ましてや相手が大学からの友人だなんて、有り得ない話しじゃない?
彼が浮気に走るのはともかく、何故彼女がそれを受け入れたのかも理解出来なかったし。
私が彼の浮気の答えに辿り着いたのは、彼からの最後の電話でだった。
『ミツホはさ、芯も強いし物事に対しての考え方もしっかりしてる。何て言うかさ、心も体も強そうで。でも男にしたら女って守りたくなる存在なんだよな』
そう言ってのけた。
確かに私の友人は、動物に例えるならリス以外ないような女だった。
詰まるところ二人は凸凹で、上手い具合に填まった訳だ。
でも、弾き出された私は強くなんてなかった。
心も体も……。
全てが弱かった。
全部が弱っちかった私は一人で夜の街に出た。
お酒なんか強くない癖に一人で店をはしごして……最初は焼き鳥屋で、あれこれ三十串以上食べて、次は居酒屋で中生を三杯、酎ハイを五杯。
そこまでは記憶があったが、その後記憶を喪失。
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