第15章 ビフォーアフター

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 アリサの曲と歌。永盛はそれにほんの少し味付けしているにすぎないと思っている。  そのアリサも歩み寄ってくる。 「がんばって歌うので、最後まで見て行ってください」 「あたしもすごく楽しみ」  社長の横のLAMMINも笑顔で応じる。友だちも何人か来るらしい。  そこへ五崎がふらりと現れた。 「もうすぐ開場時間だから、お客さんを入れますよ。蟹山とアリサさんは楽屋に移動してください。社長とLAMMINさんの席は中央の一番いいところにとってありますので、あとで案内しますよ。とりあえず、控室に」 「そうか……では、開演までそこで待つとしよう」  社長はLAMMINを連れて係員に案内されていく。 「さて、おれはホールの外の物販コーナーに行って、売り子をやってくるよ」  五崎が言って、ステージを降りていく。ロビーではスタジオ録音したCDが販売される。音源の正式ダウンロードもCDの通販もすでにされていたが、CDを手にしていない客にむけて会場(ここ)でも売るのだ。
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