想像の翼

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僕には想像の翼が無い。 想像の翼を広げる、という言い回しがある。 この翼は人それぞれで大きさが違っていて、ものすごく大きい人、普通サイズの人、極端に小さい人、みんなほんとうに様々だ。なぜ断言できるのかというと、僕は、他人の翼が「実際に」見えるからである。 仕事でなにかピンチに陥ったとき、誰も思いつかないアイデアを出して、みんなを窮地から救う奴っているだろう。ああいう奴の翼は、桁外れに大きい。もう、バッサバッサしてて今にも空に飛んでいきそうだ。 よくしゃべってみんなから人気のある奴の翼もさぞでかそうだ、と思うだろう。ところがそうでもないんだ。なぜって、奴の話はテレビや雑誌で誰かが言ってたことをそのままなぞっているだけだから。
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