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小学生アキちゃん登場。なんでも身の下話が得意だそうで… ⑤
「お兄ちゃん、変よ。どうしたの」
「ウウウウウウウ…」
恭平が両手をアキの目の前に突き出した。すると、恭平の手の先から透明な手が伸びた…見えないけど、アキは透明な手の気配をハッキリ感じた。そして、その透明な手がアキの首元まで伸びて、アキの首を絞め始めた。
「うっ…苦しい…」
アキは自分の首を押さえた。しかし、恭平の透明な手はアキの首を絞めたまま、アキの体をゆっくりと持ち上げていった。
「あーあーあーあーあー! 」
アキは足をバタバタさせながら身をよじった。すると、運良く恭平の顔に足が強烈にヒットした。すると、足を当てられた恭平は顔を抑え、それと同時にアキの体を持ち上げていた透明な手の気配も消え、アキは床にドスンと落ちた。
「はあ、はあ、はあ。お兄ちゃん、今の…何? 」
「ああ! またやってしまった! 」
恭平は床に倒れ伏して頭を抱えた。
「またやった? どういう意味? 」
「せっかく仏教研究会にはいって修行をして、もう、完全に治ったと思っていたのに…俺はなんてダメな人間なんだ。ああ!! 」
「お兄ちゃん。いったい、なにがなにして、なにしたんか、はっきりゆうて! 」
アキは頭を抱えている恭平の背中を強く揺さぶった。
「超能力…念力だよ」
「念力? 」
「そう…俺の呪われた力…忘れたい俺の黒歴史の元凶さ」
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