あとがき

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あとがき

どうも。著者のLilyです。リリィーと読みます。男です。 前作、蝉が鳴くを書き終わったタイミングで官能小説の執筆は一旦ストップして、他のジャンルを書いてみようと考えていたんです。というのもエブリスタを始める前に「官能小説を書こう!」と思った僕はあらかじめ10個案を出しました。正直半分は没になったし、現に13作品になりましたが。 なので蝉が鳴くを書き終わってもう官能小説はしばらく書かんぞ〜と意気込んでいた僕は何を書こうか迷いながらNetflixに潜り込みました。前のあとがきにも書いたんですけど、映画からインスピレーションを貰うことが多いので。何気なくだらだら観ていたとある作品に僕は釘付けになり、また官能小説を書こうと思いました。 2004年に日本で公開された、THE DREAMERS(原題)というイギリス、フランス、イタリアの合作映画。こちらのとあるシーンを見て「これは書くしかねぇ!!」と思いました。どういうシーンかは映画を見てみてくださいな。 さぁて、たった1シーンだけで書こうとは思ったもののどうしようかと。自分が望むシーンへ繋がるにはどうしたものかと。ここから考えるの意外と難しんですよね。 溺れた果実 https://estar.jp/novels/25643407 ヒーローはシャッターを2度切る https://estar.jp/novels/25649014 蝉が鳴く https://estar.jp/novels/25654434 書き続けてきたこの3作品、高校生が登場しません。中学生、大学生、夫婦、だとしたら今回は高校生にしようと。 そして前作が感動系だったので、今回はちょっと狂気じみたオチにしよう。そうなってくると登場人物は複数絡み合う感じがいい。でもあまりにも直接的だと少し長くなるかな…と考えました。というのも前作の蝉が鳴くは歴代最長の作品だったのです。辛いのです。短編っぽくした方が良いのではと考えたのです。怠慢ですね。 少し悲しい、切ない感じがいいかなぁと思っていた時に聴いていた楽曲が、嵐のhelplessでした。 ファーストアルバムに収録されている比較的マイナーな楽曲なのですが、知らないという方は是非歌詞検索してみてください。この曲とてつもなく重い失恋ソングなんです。僕の推しである二宮さんはこの曲をアンコール1発目でやった時に引くほど盛り上がらなかったそうです。聴いてみたら「こりゃ盛り上がるわけねぇ」と思うことでしょう。 絶望の先に見えた妙な光、これがこの作品の裏テーマになりました。 好きな子に言葉もなく振られてしまった主人公の前に、今まで普通の幼馴染だと思っていた女子が性を露わにする。それが救いの光になるのか、さらに沈んでいく光なのか、その先までは描きませんが、恋が終わった日の翌日に幼馴染が自分に恋心を抱いていたと知る、なんだかもどかしくないですか。 幼馴染と自分を対照的に見せようということで、主人公は少し燻っているというか、自分をどこか卑下する感じがいいなと思いました。ワイワイしてる奴らは1軍、そうでない俺は2軍、みたいな。そういうところも学生臭くていいかなと。 恋が終わった新たな恋が始まりそうになる、そんな切なくもあり甘くもある作品でした。
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