意地悪な継母と呼ばれて

「わたくしダンスはあまり得意ではないの」

　次から次へとダンスの誘いを断るシンデレラに、周りの貴族たちは、伯爵か公爵じゃないと踊らないつもりかしら？

　と変な勘ぐりをしだしたが、シンデレラの美貌はそれを納得させるだけの説得力がありました、何しろ集まった貴族令嬢達でさえシンデレラの美貌に溜め息を漏らしたくらいですから。

　しかし、ついにその下手なダンスを披露する事になるのです。

「わたくしダンスはあまり得意ではないの」

　そう言って断ろうとしましたが、意地悪な継母が、すぐ後ろまで来ていて耳打ちしました。

「シンデレラ！断ってはなりません！相手は王子様ですよ！」