二ヶ月後、八月

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「はぁぁぁぁぁ。」 とため息を吐いて、鞄からスマホを取り出して定位置に置く。 点滅が見えて再び手にして、画面をスクロールさせた。 着信履歴……そこには自分の番号。 「また触った?操作方法読み直した方がいいかな?」 鍵を探す度にこれでは面倒だ。 ふと着信履歴の時間に目を落とす。 二十二時二十一分。 テレビの時計を見る。 二十三時。 (二十一分は…まだ歩いてる途中のはず。家の前に居たのは五分足らずだもの。そんなに長くはなかった。駅を出て歩いてる頃だ。スマホ…鳴った?) 少しゾッとして鳥肌が立った。 が、すぐに考えを改めた。 「高級レストランにいて、マナーモードにしたわよ!うん!そのままだったはず!歩いてたら振動には気付かないわよね。うん!!」 強く言い聞かせる。 が……謎も残った。 (何もしてない鞄の中。鍵を探すために手も入れてない。歩いてるだけ。それでどうして誤作動するの?自分の番号で着信が来るの?) 翌日、携帯のお店に行こうと考えた。 携帯のお店にバイトに行く前に寄り、スマホの話をした。 着信履歴を見せるとお店の人も首を傾げた。 「おかしいですねぇ。少しお調べしますのでお待ち頂けますか?」 「はい、お願いします。」 (やっぱりおかしいのかぁ。) と思うと、少し寒気がした。 嫌な気分だった。
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