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結局、原因は不明のまま、時間が掛かってもいいならお借りしていいですか?と言われたが、そこまではと考えてしまい諦めて店を出た。
故障ではないし、触った感じも違うらしい。
(ではどうして?)
そんな疑問を持つ。
このスマホは中古ではない。
お店の人にそれも聞かれた。
以前の持ち主が掛けてきてないか、みたいな感じで言われた。
中古ではない、それは一緒に購入しに正規のお店に行ったから分かる。
落とした事も一度もないし、誰かに貸した事もない。
それも店員さんに聞かれた。
原因が分からずに、時間が気になり店を出たのだった。
着信はまだ二回。
気にはなる。なるがこれから無ければいい、頭の隅でそう考えた。
二時間も経つと電話の事など綺麗に忘れて、バイトに集中していた。
生活費は自分で稼いでいるから、学校のない日のバイトは大事な収入源だった。
バイトを終えて21時半過ぎ、帰宅。
鍵はアパートに着く前に、一時停止して鞄から取り出し握り締めた。
アパートの階段を静かに上がると、部屋の前でスマートに鍵を差し込んだ。
何もなく無事に部屋に入る。
ほぉと、ため息を吐いて、冷蔵庫を開けて水を飲んだ。
テレビを付けてニュースを見る。
鞄からスマホを取り出し定位置に置く。
スマホは点滅もしてないし着信履歴もない。
「鍵があればいい話な訳?」
妙な事を考えながらも気楽になって安心していた。
ファミレスのバイトは賄いが出るので選んだ。
一食浮くのは非常に助かる。
今日も夕食は賄いを頂き帰宅した。
シャワーに入り、早々にベッドに入った。
いつも疲れてぐっすりだった。
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