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〜ところ変わって生徒会室〜
『すみませんね、散らかっていて。』
「いや、気にする…な?」
まさか彼もここまでと思わなかったんでしょうね、途中で言葉が固まっています。
だって仕方ないじゃないですか、掃除なんてする暇ないんですから。
『えっと、あーあった、これです。』
まぁ散らかってても、どこに何があるかを把握しているので問題ない。渡したその厚みに東先輩は驚いたようだ。
東先輩が「ありがとう。」とつぶやいたので、私も構わず仕事に戻る。
〜1時間後〜
「あの、これ、借りても?」
おっと、仕事に熱中しすぎて彼の存在を忘れてしまっていた。
『すいません、個人情報の持ち出しは厳禁なので。被害届の一覧表をコピーしてお渡ししますね。』
そう言って椅子から立ち上がる。
『ウッ!?』
むせ返る気配に当ててハンカチで口を覆う。
『ゲホッ……グ、ゲホ』
吐血だ。
もはや慣れてきてしまったその感覚に1つため息をついて
ふと顔を上げる
…あ、先輩いたんだった。
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