新歓 当日

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〜鳳 修司said〜 「なあ、あれ、だいぶまずいんじゃねえか?」 うるさい笹部わかってる 「せっかくあんなに可愛いのにやつれちゃって…」 そうだな 「あの癖、直ってなかったね〜!」 ああ 結城は嘘をつく時と誤魔化す時、右手の親指の腹と人差し指を擦る癖がある つまり、 元気じゃなくて、 他の奴らはいなくて、 痩せた と言うことになる 風紀委員長から聞いてはいたが、まさかあそこまで酷いとは… をつけて正解だったな 「……な……」 「あ……結城……」 「………さ………すね」 ん?声?結城、といったか? その声は周りも聞こえていたらしく、 音を立てずに近づく 「あいつにそう言われたのか?」 「うん、気持ち悪いって…」 「帝〜蹴るの、一発じゃ足りなかったんじゃな〜い?」 「そうですよ、もう一度殴れば良かったです」 「ごめ、ね?一緒、いられ…なて」 「俺がその場にいたら泉を悲しませたりしなかったのに………」 「「庶民のくせに、生意気〜〜」」 は?蹴った?殴った? あいつが、結城がそんなこと言うわけないだろう? ふざけるのも大概にしろ 庶民だと!? あいつがどれだけ努力して、生徒会に入ったのか 忘れた訳じゃないだろう… 叫びたくなるのを必死に我慢する 待ってろ結城、 俺が、お前を助けてやる…
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