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数日過ぎた後。裕太は友達と一緒に教室にいた。今日からロボットを教室に置くことを許してもらった。裕太は自信満々に友達に言った。
「これ、大凶セイバーっていうんだ。僕を一年間お助けしてくれるんだ。あるときは、危ないものが落ちて来た時に助けてくれたし、この前はゴキブリをやっつけてくれた」
へえーすごいと友達は言った。いつの間にかクラス全員に囲まれていた。ロボットは身動きせずそのまま立っていた。ある一人が、ロボットが動く所を見たいと言ってきた。
「いいよー。僕に何かあったら必ず助けてくれるから」
そう言って裕太は机の上の教科書を弾いて床に落とした。
「ああ、落としちゃった」
みんなはロボットの動きを期待した。
しかし、ロボットは微動だにしない。
「あれ?どうしたのかな?」
裕太は今度、クラスの中でも体の大きい男の子に頼み、思いっきり突き飛ばして貰った。裕太は吹っ飛び、近くの机に頭をぶつけた・・・。しかし、ロボットはそれでも動かない。
クラスの一人が、面白くないと言い始めた。その雰囲気はあっという間にみんなに広がり、ついにはだれもいなくなった。
「・・・この役たたず・・」
そう言って裕太はロボットを蹴った。
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