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主人公ってどんなやつ?
青城 夢乃(12歳)の普通の人からしたら不思議な物語。
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学校の人達がどれだけ私に良くしてくれてても、良くしてくれなくても私はその人達に秘密を知られる度に「転校したい」と言った。そして、何度も引っ越して何度も転校した。
何回転校しただろう?小学校1年の時に██起こして転校。これが1回目。小2でも転校。小3でも転校…小4、小5、小6……あれ?毎年転校してるやんけ……。
現在、私は12歳。今日から中学校に通う。しかし今私はとんでもない危機に直面している。
今住んでるのが小1まで住んでいた家なのだ。何がまずいのか?近くの中学校に行ったら保育園~小1まで共に過ごしてきた人達がいる。彼らは私の秘密を知っている。何されるか分からないから怖い。
さっきから秘密秘密言ってるけど秘密ってなんだよって?
説明できるならとっくに説明してるし学校とアパートを転々とすることも無かっただろうよ。今の私には言えない。許せ。
……でも、いずれ君たちも知ることになると思うよ。まぁ、気長に待つといいさ()。
「夢乃。一緒に学校行こうか?」
心配してお母さんが声をかけてくれた。……がしかし、反抗期の私はそれを
「余計なことしないで。初日から恥かくことだけは何としても避けたいの」
と、冷たく突っぱねた。お母さんは
「そう。頑張るのよ」
と、励ましてくれた。なんていい親なんだ。
「姉さん、無理だけはしないでね」
私の弟。優しい。それに……………………。
……可愛い……。
男子に可愛いって言うなっていつも弟に突っ込まれるんだけどね!ほんっと可愛いのよ!この子!
しかしだ、
「あー頑張るわぁ……」
といった気の抜けた返事しか姉さんはできないのである。……ホンマごめん。気を悪くしないでくれ……。
そんなやり取りが終わり、とうとう家を出てドア閉めてしまった。
通学中、私はため息しか吐いてなかった気がする。
道中、「あの子誰?転校生?」って声が聞こえた。私の身長は女子の平均より高い。どーせ2年か3年だと思ってるんだろ。っていうのを転校生として教室の中から先生に呼ばれるまで本気で思ってた……。
「では名前を黒板に書いてくださーい」
先生に言われ、
青あ
お
城き
夢ゆ
乃の
と、名前を書いた。それだけやって正面を見た。
どうやらこの学校は小中一貫校らしい。だから転校生扱いなのか。
「一言お願いします(小声)」
先生にそう言われたので、
「あー……よ、よろしく」
とだけ言った。
教室がざわざわし始めた。変なこと言ったなぁ?
とりあえず席について、ホームルームやって、授業の準備時間になって、
「ねぇねぇ、趣味教えてよ。」
と、同級生の数人に聞かれた。
「パソコン。こないだハッカー集団からスカウト来たから入った」
「え!?まじ?ハッキングして欲しいパソコンがあるんだけど!」
と言った感じで色んな人がハッカーという発言について聞いてくる。
「あー……何もしてない人のパソコンやらサーバーやらハッキングしたら組織から追放されるからしない。」
……だるい笑( ˙-˙ )
「何て名前の組織!?」
……だるいね笑( ˙-˙ )
「国際ハッカー集団とだけ言っとく」
「カッケー」と、男子から言われた。
私を覚えてる人間は居ないとみて良いだろう。安心だ。
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