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「うーん……」
けたたましくなる目覚ましの音で春樹は現実に引き戻された。
(夢だったのか……でもなんか不思議な夢だったな。なんだろうあの感じ)
今日は2010年9月18日。春樹は夢のことを考えつつベットから降りてリビングに向かった。
「おはよう春樹」
「おはよう母さん」
リビングに行くと母が朝食を食べてるところだった。
現在春樹の家は父は単身赴任中、4歳年上の兄は上京し、今この家にいるのは母と春樹だけだ。
(今朝はフレンチトーストか母さん機嫌いいのかな)
そんなことを考えながら春樹は食べ始めた。
朝食を食べ終え身支度を済ませると春樹は夢のことを思い出し食器を洗ってる母に尋ねた。
「ねぇ、母さん彼岸花の花言葉って知ってる」
一瞬母の体が硬直したように見えた。
「さあ、お母さん知らないはね。どうしたの急に」
母は何事も無かったかのように答えた。
「いや、なんでもないんだ。ちょっと気になっただけ」
春樹は夢の事を話してもいいと思ったが少々恥ずかしかったので夢のことは黙っていた。
「そう、まあ彼岸花って言うくらいだし結構暗いんじゃないかしら花言葉も。それより春樹、遅刻するわよ」
母に言われ時計を見ると既に8時前急いで支度をすませ春樹は家を出た。
(まあ、彼岸花にあまりいいイメージないしな、やっぱりあまり良い花じゃないのかな。夢のことは忘れよう)
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