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「一昨日、奥さん泊まりにきてたよ」 「.......え?」 「アンタにどういう風に言ってるのかわかんないけど、アンタが付き合ってる相手は奥さんとかなりラブラブだし、最近妊娠したばかりみたいよ」 「.......え?」 さっきから同じ言葉しかかえせない。 だって、店長から聞いていた内容と全然違うんだもん。 「俺もびっくりしたんだよね。いつも来てる女子高生が遊びだとは思わなくて」 「遊びって.......」 「むしろ高校生に遊ばれてる可哀想なサラリーマンかと思ってたくらい」 「.......なっ」 さっきからこの人の言葉、いちいち刺々しい。 初対面でこんな毒々しい話し方をする人にはじめてあった。 「たまたまベランダで一緒になって、話したの」 「........はぁ」 「そしたら転勤でこっちきてて、地元に奥さんと子供ひとり残してきてるって言うしさ」 「子供.......」 奥さんがいる話しは知ってても、子供がいる話は聞いてなかった。 「はは、聞いてなかった?」 「.......っ」 「あんた、単身赴任中の都合のいい女でしかないんだよ。あんたと付き合ってから奥さん二人目妊娠してるしやることやってんだよ」 「なんであなたにそんな事.......」 言われる必要がない。 そう言おうとしたときに、エレベーターのドアがあいて、あたしはそのまま走って飛び降りた。
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