誤解されてません?(莉子視点)

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 キャッチャーさんが慌てて二塁に投げたときには、余裕綽綽で二塁に到達。  盗塁だ! (はやー……)  ていうか、いうか。 (カッコいい~!)  思わずポーっとしてしまう。  ただでさえカッコいいのに、こんなことされたら惚れ直しちゃうじゃん!  ただまぁ、私がそんな風に恭介くんにベタ惚れしてるのを再確認したその試合は、普通に4ー0で負けてしまう。 「けど、あの走りは実際1億点くらいあるから、実質勝ちだよ!」 「莉子の中でそうなら、俺は満足」  帰りの車、恭介くんはなんだか満足気。なによりです。 「カッコ良かった」  素直にそう言うと、恭介くんはちらり、と私を見て。  ほんの少し言いにくそうに、言った。 「……世界一?」 「もちろん世界一! 毎日恭介くん世界一だよ」 「……あのさ、莉子。それって」 「あ、でも1日だけ他の人にあげたかな」 「!?」  恭介くんがめちゃくちゃショック受けてるから、なんだか申し訳なくて約束する。 「ごめんね、もう他の人にはあげないよ」 「そうしてくれ」  車は赤信号で、止まって。  ちゅ、とおでこにキスされた。
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