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その日もまったく同じでした。
学園祭の準備が長引いて、もう日が暮れる頃に、ひとりで学校を出たわたしは――
いつものバス通りを、たいして何も考えず、てくてく歩いて――
暗くなりゆく街の通りには、あちこち、店の明かりがまぶしくともり始めて――
コスモスが一杯の空き地を通りすぎ、ドラッグストアの角をまがり、
そしてその、いつもの場所まで、戻ってきました。
川野瀬口駅の、南改札広場――
「おーい。橡原!」
わたしはハッと顔を上げました。
それまで何か考えごとをしていて、
ぜんぜん何も、まわりを見てはいなかったのです。
だから少し、びっくりしました。
たしかに今、だれかが私の名前を呼んだ気が――
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