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静かにハラハラの涙を流す彼女に戸惑う。
そんなにも怒らせてしまったのだろうか。
彼女の頬に伝う涙をぬぐってやりたくて、手で母を触るも、上手く拭えず、まるで雨のように彼女の涙は止まらない
「椿…話してみて…。もしかして昨日俺が居ない間に何かあったの?」
俺の言葉が聴こえているのだろうか…。
今日の朝から目線を全く合わせようとしない彼女に戸惑う。
まるで目の前に俺が居ないかのように…
「椿…」
前も椿は拗ねた時、俺に意地悪する様に、無視をする日があった。。こんなにも目線が合わないのはあれ以来だった。
それでも、俺が話してみて?と声を掛けると…こっちを見て怒ってる理由を話してくれるのだ。
「…っ…大地の…バカ…」
涙を流し続ける椿の手をそっと握りしめる
「何があったの?椿。」
「私も…自分を…許せない」
「どうして?」
「どうしてっ…どうして大地を…」
「うん。」
「一人で…っ。…ふっ。」
「うん。」
「行かせて…しまったんだろう…っ」
その言葉には後悔が滲み出ていた。
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