568人が本棚に入れています
本棚に追加
/504ページ
scene:extra《手の爪痕と不機嫌な視線》
「あっ!? や、だ…っ!」
背中をそらせて嫌だと訴えているけど、そうすると、よりいっそう、オレに胸を突き出しているということに、颯希は気づいてないんだろうか。
──まあ、そういうとこも可愛いけど。
「…ま、真紘…っ、」
力なくシーツを上を這った颯希の手が、縋るようにオレの腕に触れる。
「ん、何…?」
ささやかに膨れた場所を啄みながら応えれば、颯希の体が、またビクッと跳ねた。
「もっ…も、ムリ…。そ、それ以上されたら、出るから…っ」
悩ましげに眉を寄せながら、颯希が言う。
「…もう?」
颯希の言葉にチラリと目を落とせば、その中心からは、また新たな雫が滴り落ちる。…先走りで潤った後腔が、誘うように喘いでいるのを見て、オレは小さく笑う。
「…まだ、こっちは全然触ってないんだけど…?」
からかうように囁きながら、敏感な筋をつつ、と、指先でなぞりあげてやれば、颯希が驚愕に目を見開く。
最初のコメントを投稿しよう!