scene:extra《手の爪痕と不機嫌な視線》

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scene:extra《手の爪痕と不機嫌な視線》

   今すぐにでも再び吐精できそうな膨らみの先を、そっと口腔に迎え入れる。敏感な場所を唇で緩やかに締め付けながら、指と舌を絡めてやると、颯希の細腰が痙攣した。  「あ、あぁあっ! んっ、や…ダメ、それ…だめぇ…っ!!」  最初に抱いた時から、颯希はフェラに弱かったが、達したばかりの体に施されるのは、たまらないものがあるのだろう。…ガクガク震えながらも、どうにかしてオレを引き剥がそうとする颯希の手を、パシッと払いのける。  「何がダメなんだよ、気持ちいいくせに。──いいから、黙って飲ませろ」  そう言う間にもだらしなく垂れてきた先走りを、わざと音を立てて啜り上げる。…ああ、颯希の味だ。  早く、この渇きを癒したい一心で、颯希のモノに丹念な愛撫を施すと、鈴口から、さらにその味が広がった。  「やっ、あ、もうイ…ッ、あ───…!!!」  胴震いと共に、あっけなく放たれた2度目の吐精を飲み下す。…以前なら、このあたりで颯希の体力は限界だったが、今日はまだ大丈夫だろう。  ──オレの本番は、これからだし。  内心で呟きながら、2度の絶頂で充分にとろけた中に、指を挿入した。…熱くうねる内壁が、待ちわびていたと訴えるように、オレの指を締め付けてくる。  「あぁっ、ん、そこ…指ダメ…ッ!」  感じるポイントを、まず指で犯す。…凝りをなぶるたび、颯希は甘ったるい声を上げて腰を揺らし、無意識にオレを誘う。
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