サタンの怒り

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サタンの怒り

「まずは、人間界の王に聞こう。 何故悪魔を殺した?把握している 限り、40名以上が犠牲になった」 サタンの表情は冷静だったが 内心今すぐにでもここにいる人間を 始末したかった。しかし、それでは 事実が分からないままになってしまう為 まずは話を聞こうと思ったのだ。 「私達の国は黒死病という病が 流行している。このような恐ろしい 病を流行させたのは悪魔しかいない。 だから、悪魔を殺せば元に戻ると 考えたのだ」 人間の言った言葉にサタンと他の悪魔達は 呆れるとともに、怒りが込み上げていた。 確かに悪魔は人を惑わし、陥れる。 しかし、悪魔の誘惑に負ける人間は 自分のことしか頭にない無能な人間のみ。 悪魔はそもそも病は作れない。 そのような理由で仲間が殺さたのかと 思うと不憫でならなかった。 「まさか、人間がここまで愚か だったとはな。そのような理由で 仲間を殺めるとは、許せん。 悪魔は病など作れぬ。聖書を 見たことがないのか!悪魔は 愚かな人間しか陥れぬ。 もう、お前達に用はない。 ベルゼブブ、こいつらを処刑し 下界で遺体を吊り上げろ」 「はい、サタン様」 サタンの命令を受けたベルゼブブは 部下と共に人間達を処刑場に 送ろうとしたその時 「お待ちください!」 急にドアが開かれる。そこに立っていた のは10代の青年2人だった。
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