2人が本棚に入れています
本棚に追加
「街コンで出会ったとき、運命を感じたわ。ヒーローが、目の前に現れたって。それに、あの時のお礼もちゃんと言いたかったし。でもあなたは覚えていないようだったから、どうしようかと思っていたのだけれど、私は結婚するならあなたしかいないって思ったの。苦手だった家事も頑張って、あなたの隣で今度は私があなたのヒーローになれたらいいなって」
彼女は僕と目を合わせた。
「私を助けてくれてありがとう。私と生きることを選んでくれて、ありがとう」
いつの間にか雨はやんでいるようだった。今日の予報は満月だったはずだ。雲の切れ間からきっと素敵な月が見えるだろう。それに、雨に打たれた後の街は、最高に素敵に違いない。
僕と彼女は最高の思い出を作るために車を降り、手をつないで歩き出した。
最初のコメントを投稿しよう!